具体化の罠

【記事の目的】「人に情報を伝えるときは、情報はより具体的にするべきだ」という考えを持っている人に、具体化レベルの適切な調整方法を伝える

【結論】目的に合わせて、具体化のレベルを調整する

【課題】具体的にデータを整理したのに、それじゃ伝わらないと言われた

ある製品の評価データに課題があることがわかり、設計変更をすることになった時の話です。設計変更するためには、自分よりかなり上の役職の方に承認が必要です。そこで、設計変更のプレゼン資料を作成し、上司に確認してもらいました。その時、上司に言われた言葉が、「課題の数字を細かく書いているけど、それに何の意味があるの?ここでは、ただ、目標の値と実際の値に差がありる。ということだけ伝わればいいんじゃないの?」という内容でした。

【要因】数値を具体的に書くことが相手に伝わることだと思っていた。

仕事をしていると、もっと具体的に書きなさい、定量的に書きなさいと言われることが多々あります。それが続くと人に何かを伝えるにはもっと具体化することが大切なんだ!という考えに縛られてしまいます。これが、今回の課題に対する要因だったと思います。差があること、ざっくりどれだけ差があってそれが問題であると伝わるのであれば、それでOKなはずです。小数点5桁まで差を計算しても、だから何?ってなっちゃいます。むしろ、細かい数字を示すことで、受け手とる方は、その細かい数字に意味があるのかな?と思ってしまい。ミスリードしちゃいます。

【対策】伝えたいことに対して、最低限の具体化をする

何を伝えたいのか?によって、最低限の具体化をすればOKです。あくまでも目的は人に伝えること。必要以上の具体化は必要ありません。不要な具体化はミスリードにつながりますし、資料作成者の時間も奪います。(具体的な数字を頑張って出そうとするだけ、時間がかかりますからね。)

例えば、卑近な例で言いますと、新しくベットを買おうとした時、みなさんなら寸法はどこまで気にしますか?1cm単位くらいでわかれば十分だと思いませんか?それなのに、説明書に0.1m単位で寸法が書かれていたらどう思いますでしょうか?何考えとんねん。そんな細かい寸法書いて誰が嬉しいんだよ。と思うし、そんな精度出すために、無駄にコスト上げてるんじゃないよって思いますよね。

適切な具体化って日常生活だと自然と実践していますが、仕事でデータを見るとなると忘れがちです。お互い気をつけていきましょう。

【結論】目的に合わせて、具体化レベルを調節する

以上、皆様の参考になれば嬉しいです。

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